高温多湿!墨がすぐに腐ってしまう季節がきました;;
先日、濃いめに作っておいた墨を冷蔵庫に入れずに銅製の墨池に入れたままにしてしまったら、翌日にはもう変な雰囲気に……
その日の夜にはいくら書いてもへんなにじみが出てしまうようになり通常の練習には適さない墨になってしまいました。
でも宿墨というものがあり、腐った墨は宿墨として生まれ変わったと思うと面白い作品を書くこともできます^^
宿墨とは、一度すった墨をその日のうちに使わず、数日〜数ヶ月寝かせてから使う墨のことを指します。墨液が空気に触れて熟成されることで、色合いがまろやかになり、独特の深みや滲みを生み出します。
私もあまり研究しているわけではないですが、腐った墨は書くとじわじわとにじみます。
今回も中途半端な状態のときよりもより時間がたった墨の風合いが面白い感じになったので、宿墨で作品を書いてみました。
乾いたあとにじわじわと現れるその風合いは、書き手だけでなく、見る人の心にも静かな余韻を残す気もします。
何枚も書いた「歳月人を待たず」もこんな感じに^^