文字と言葉

文字と言葉は同じようで違う気がします。

文字は紙を介して存在し視覚的に訴えてくる。

言葉は人の声を通して訴えてくるので、
物理的な跡を残さないが心に残る直接的なインパクトが大きい。

時空を超えて客観的に眺められる文字は静かにその意味を伝えることができますが、
即時的に相手に投げられる言葉は主観的な要素が強く無責任になってしまうことがある気がします。

とはいえ見方を変えれば、文字は客観的事実を伝えることには適していますが、
言葉より文字が優れているというわけでもありません。
文字の裏にある人の心情や背景を推し量ろうとすれば、言葉のほうがよっぽわかりやすく有能になります。

とくに現代はPC上で誰しもが同じようなフォントで綴るので、
文字からは表情や心情が見えづらく、ときに人を傷つける凶器になります。

文字も言葉もどちらも人間のコミュニケーションとしては必要なものですが、
その使い方次第では人を傷つけたり騙す負のツールとなってしまいます。

不特定多数の人とつながることができてしまう時代だからこそ、文字や言葉を大切にしたいものです。

そう考えると、手書き文字こそ最強なのかもしれません。
後に客観的に見つめられ、書き手の心情がその文字に読み取れることもあります。
昔の手紙を見ると、一気にそのときの気持ちに戻れるのも、手書き文字が持つ魅力

「文字を打つ」日常の中で少しでも「文字を書く」行為が増えていきますように^^

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